昨年末にオープンした串揚げ店『神戸亭』。
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ここの店主のいい話。
『神戸亭』の店主は10数年前に奈良で初めて口にした串揚げに衝撃を受け、すぐに弟子に入ることを決意したのだそうです。串揚げをはじめる前、店主は寿司屋の板前として数年間修行中だった。現在店を手伝っているお子さんたちも既に生まれていた当時、これから…というところでの主人の突然の決断に、奥さんは不安を抱えずにはいられなかったそうです。
はじめは、弟子などはいらないということで師匠は弟子入りを断っていた。でも、給料はいらないから働かせてほしい…という強い店主の希望に師匠は弟子を受け入れることを決め、一からそのお店で丁稚奉公として働くことになる。
2年間の修行が終わりお店を開くために弟子を卒業する時に、師匠は何も言わず一枚の通帳を選別代わりにくれた。確かめるとその通帳は、店主名義。しかも、修行を始めたその月からきちんと給料が積み立てられていた。
師匠は、きっと丁稚奉公をさせる気なんてなかったんだろうな。店主の働く姿勢や気持ちを見守りながら、店主のためにあえて給料を払わなかったのかもしれない…。でなきゃ、働き始めた月から毎月欠かさず、お金を振り込み続けられるわけがない。
なんて心温まる話だろう。丁稚奉公とか出来ればしたくないけど、昔はこういう心遣いや師弟関係があって成り立っていた制度なんだろうなぁ。
一串一串サーブされる串揚げは、まるで懐石料理のよう。おいしいのでぜひ食べにいってみてください。
『串かつ 神戸亭』
http://www.kobetei-nishiazabu.com/