代々木上原の駅の南側、線路と平行に走る通り沿いにあるアパレルショップ『12XU』。
僕らが内装を手掛けたこのお店が、午前中の時間を使ってテイクアウトもできるコーヒーを売り出し始めた。SLOPEでは今回、サッシュに引掛ける取外し可能なカウンターを作りました。
NYのSATURDAY SURFにもコーヒーを売るカウンターがあったし、最近ロンドンでもこのスタイルの洋服屋さんが増えてきているらしい。洋服好きのこだわり屋さんにはコーヒー好きが多い…というのももちろん理由の一つだと思うけど、そこにはもっと違う意味があるような気がする。
近頃は、ZOZO TOWNに代表されるネットショップなどの台頭によって、洋服を買いにいくという行為が洋服を手に入れるだけの作業になり、どんどん自己完結しやすくなっていってしまっている。もちろん、一番の目的は気に入った洋服を手に入れることだけど、それだけではあまりにも寂しくはありませんか。
コーヒーを飲みながら、ネットでは知ることのできない服にまつわる話を聞いたり、他愛もない話をする。お店はコミュニケーションを通してお客との人間関係を築いていくことが出来るし、お客は服を買うという行為にそれ以上の意味や楽しさを付加すことが出来る。
世知辛いこんな時代だからこそ、ホッと一息つけるこんな小さなお店が増えていくといいのにな…